1、英語を話せるようになるには。

英会話の基本はコミュニケーション

日本人の学生達が、「話せるようになりたい」と言っているのをよく耳にします。 私自身も「いいな、ペラペラで」と言われます。英語が話せるようになることは、語学留学生達の第一の目標であり、夢なのです。 それでは、「英語を話す」とは一体どういうことか考えてみましょう。皆さんは日本にいる頃、日本人同士で「00さんは日本語が上手」とか「私は日本語はあまり話すことができない。。。」という会話をしたことがありますか?元々無口な人もいますし、おしゃべりな人もいます。「00さんは英語を話す事ができる」という言い方はどうも奇妙に思われます。 私は「話す」ということは「コミュニケーションができる」ということに大きく繋がると思います。コミュニケーション上手になることが話す事がなれるようになる鍵ではないでしょうか。そしてコミュニケーションは幼い子供でも上手な子は上手いのです。


ある日のこと、娘のしていた指輪をとても気に入ったミワちゃんは、「その指輪ちょっとかして。その指輪を私にかして」と娘の指輪を指します。それは私の母からもらった大切な指輪でしたから、娘も困って「No, No ダメ」と手を振り続けます。「No,No, da-me (ダメ)」。この台詞が言えるところが子供の素晴らしさです。子供は、自分の言いたい事は何でもいいます。意志の疎通のためには必死です。もちろんその時に自分の言葉がどうなっているか、発音が変かしらなどの心配はしません。短い日本滞在でしたが、こんなコミュニケーションを重ねるうちに娘はどんどん日本語をおぼえていきましたし、ミワちゃんも英語をドンドン覚えていきました。

皆さんは英語を話す時に余計な事を考えていませんか?余計なこととは

1、間違えたらどうしよう
2、私の英語は伝わるかしら
3、きちんとした文章で話しているか

などです。余計な事を考えるのは今日からやめましょう。そんなままではいつまでたっても話せないままです。自由にフリースタイルで自己流の英語を作るにはまず話すことです。娘の「No,No, ダメ」のような。話すことを恐れず、例え相手があなたの英語を解からなくっても話し続けてください。体は常に動かしていて下さい、体を動かすことで英語はでてきます。手足はもちろんのこと、顔の表情も大切です。ジェスチャーはコミュニケーションをとる大事な手段です。

2.英語を話す事ができるようになるコツとは。

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1.「話す」とは何か ー 

私が英語で悩む日本人留学生のために作成したリーフレットがあります。留学生のなかにはホストファミリーと話し、語学学校に通っていれば自然と話せるようになるなどと甘く考えている方がいたからです。そういう自分もかつてはその一人でした。実際英国にきて、イギリス人といわれる一人一人の英語の使い方の違いとアクセントの多様さに驚かされ、すっかり自信を失ってしまいました。

 でも、コツさえわかれば英語は話せるようになるものです。では、そのコツとは何でしょうか。それは「数をこなすこと」です。つまり「多くの英国人と話すこと」です。店の店員、一般社会人、芸術家etc...。最初の頃大事なのはゲスゲームデス。ゲス ( Guess )とは推測すること、察すること、カンを働かせて相手の意図を察知する訓練です。ヒアリングはネックとなるので相手の言っている一言一言全て解るようになってから話し出すのでは、何十年もかかってしまいます。私たちの一生が千年でしたらそんな方法も可能でしょう。しかし、人生はそうも私たちに余裕を与えてはくれません。しかも留学期間(語学にかける)は平均六ヶ月から一年間。ゲスゲームが最適です。

  Guess ゲームのポイントは相手の話している単語をピックアップして、こちらで勝手にまとめることです。それに対する返事はできる範囲の英語で構いません。しかし伝わるかなどと迷っている時間はありません、即答を心がけ、一生懸命言って下さい  Guess ゲームで話しているからといって、小声になってはいけません。間違えているかなっ、と思っても大声で堂々と言います。間違いは指摘してもらったほうがいいのです、相手も皆さんの間違えを教えてくれるはずです。

 そもそも「間違っているかも」と不安がること自体が不自然なことなのです。私達にとって英語は母国語ではありません。間違って当然なのです。指摘される事を恐れず、ドンドン話すことです。下手な歌手でも大声で唄えば相手に聞こえます。英語は大きな声で話しましょう。

かつてその重要性に気がついた私は、それ以降、英国人と話す時、相手のわかる単語のみを聴き取り、途中解らない言い回し、単語,助詞などがあってもそれにめげず、「解る」ところに集中しました。解るところのみピックアップして  Guess ゲームをし、相手に返事をしたものです。このようにした私が行動した事で、多くの英国人と会話する機会に恵まれましたし、間違った英語も直して頂きました。この方法で私の英語力はかなり向上したと確信しています。これは是非ためしてみるべきです。

最近読んだ本の中で大変印象に残る台詞があります。ぐうたらに生活している自分の娘さんに話しかける父親のものです。「(略)寮長だったオースケリーが毎晩のように部屋をノックして“あまり根をつめては体にさわりますよ”と心配してくれた。それでもやはりパパは勉強を続けたかったんだな。大学に通い続けるためにそうして遅くまで仕事をして、それが終わってから、やっと自分の勉強をした。だから、毎日の一分一秒が貴重でならなかった。あの頃の僕は、例え一秒たりとも時間を無駄にしてなかった。いいか。時間というものは流されるのではなく、迎え討つものなんだ」 戦後に生まれた私達は食に欠くことなく、なまぬるい環境の中で育ちました。

私達に必要なのは「焦り」です。英語ができないという愚痴を言う暇があったら単語の一つでも覚えましょう。一分一秒を貴重とし、時間に流されず迎え討っていきましょう。必ず充実した留学生活が得られる筈です。

 自分の英会話を客観的にみる力をつける。

イギリス人と会話していると日本人は突然固まるときがあるようです。実は大スズメバチにも同じ現象があるようで戦闘相手と自分を咄嗟に比べどちらが強いか判断出来ない時一瞬固まるそうです。英語を話すなんて聞くだけで精一杯、でも早く返事しなきゃとパニック状態に陥ると頭が真っ白になり固まってしまいます。勇敢でお利口な大スズメバチミツバチは背中をみせて逃げると殺される可能性が高いことを知っているので思い切って戦いに挑みます。精神学的な視点からみると私たちの英会話に対する姿勢と似ていて思い当たる節がありませんか。

  イギリス人はあなたの正確な返事を決して待っていません。

私たち日本人は正確に相手の返事に応えようとします。それは一見日本人の利点のようにも思えますがあなたが固まると聞き手はどうしていいか解らず困惑します。ですからあらかじめ返事のパターンは用意しておきましょう。解らなかったらいつまでも沈黙のままでいないでWhat do you mean? (どういう意味ですか?)と即質問、また考え中なら Let me think…(ちょっと考えさせて。。。)とまず繋ぎことばを発し時間を稼ぎましょう。またLet me think と言った後、頭を傾けたりするなどして「考えてる」ジェスチャーをしてください。体が緊張で膠着していると言葉は出てきません。英会話をするときは筋肉は常に柔らかくすること。言葉がでてこなくてもボディランゲージを使い表現していることで相手とのコミュニケーションは繋がっています。「沈黙は沈黙を呼ぶ」ということを覚えていてください。沈黙は絶対に避けることです。


それではここで「つなぎ」文句をいくつか紹介しておきます。

Pardon? パードン?(なんておっしゃいましたか) Is that right? それって本当?あまり高尚な表現ではありませんが声を上げたり下げたりすることで意味合いが変化するので便利です。 Do you mean…ドユミィイン (あなたの言っている意味って。。。と言い相手のいったことを復唱します) Let me think レッミィースィンク 考えさせて Sorry, I’m not sure what you mean すみません、何を言われているかはっきり解りません Do you mind if you repeat? もう一度言ってもらっていいですか Let me make this clear…えっと、これを明確にすると。。。(といままでの会話をリピートします。誤解を妨げるのに便利) またDo you mean…と言った後相手の言ったと思われることを復唱することで確認する方法もあります。

リスニングスキルが上達し相手の言っていることが解るようになったらまずは相手の意見を復唱する。

例えば I often go to the Opera. The other day, I saw Carmen 僕はよくオペラをよく見に行くんだけどこの間もカルメンを見てね。。。と言われたらまず自分のオベラの知識を披露する前に That’s wonderful, you are so lucky. That is such a great Opera ということで相手は僕の言ってることを聞いてくれてると嬉しく思うはずです。自分のことを披露するのはその後です I saw Carmen 2 years ago, it was absolutely wonderful. 2年前、カルメンを見に行きました、本当に素晴らしかった。この展開だと相手は自分のオペラへの興味をよく評価してもらったことが確認され嬉しい気持ちになり、さらに相手もオベラが好きなんだと喜びは深まります。オベラに関する知識は全くないと言う方もシンパイする必要はありません。正直にTo be honest, I don't know anything about opera. I am a bit embarrassed but can you teach me? 正直言ってオペラのこと全然しらないんだよね。ちょっと恥ずかしいんだけれど教えてくれる? この言われたら相手は正直でオープンなあなたに好印象をもつはずです。会話の中で相手に伝えることはなるべく事細かく詳しく説明して下さい。間違えを恐れることから短い文章やYes, Noだけでさっさと終わらせようとすると返って誤解になります。間違えてもいいのでなるべく事細かく説明すること。正面から相手と付き合うことでコミュニケーションは深まるのです。英会話から逃げない、逃げられないんだということは覚えていて下さい。 私は英語で悩む日本人留学生のために作成したリーフレットを作成しました。留学生のなかにはホストファミリーと話して、語学学校に通っていれば自然と英語が話せるようになると甘く考えている方がいたからです。そういう自分もかつてはその一人でした。実際英国にきてみると一人一人の英語の使い方の違い、アクセントの多様さに驚かされ、すっかり自信を失った時期もあります

そんなときは自分を知ることから始める。

一般的な日本人の特徴について

私たち日本人は正確に相手の返事に応えようとします。それはある意味日本人の利点ですが会話は即興です。時間をかけず素早く返事をする努力を!

Don't run away - 逃げない

繰り返しになりますがイギリス人と会話していると日本人は突然固まるときがあるます。それは私たち日本人は相手の質問に正確に応えようとする日本人のきちんとしているからです。私たちが固まると聞き手はどうしていいか解らず困惑します。さらに相手は「僕のこと嫌いなのかな。。。」「私の言ったこと面白くない?」などと余計な詮索や心配を抱えさせてしまう可能性があります。あなたが即興の天才でない限り以上挙げた用意がない限り即答は無理なので日頃から努力がキーになります。ドラえもんのどこでもポケットのように返事はあらかじめ用意しておきましょう!!

Good News, イギリス人はあなたに正確な返事など要求していない、なぜならイギリスって「Ish 文化」なんです。

イギリスってバスを待っていても電車を待っていて時間どうりにきませんよね。イギリスはIsh 文化です。Ish というのは即ちアバウト。2Ish だと2時頃という意味です。なのでIsh文化を受け入れ会話はもっとリラックスして楽しむことが優先です(重要な話、ビジネスなどは例外ですから注意が必要です)例えれば「君の友達の悠太くん、あの人何歳だったっけ?」と聞かれた時「えっとあの人は25っていってたよね。。。でも卒業したのが2年前だから」なんて考えることがありませんか。正確に答えなきゃと思ってしまいますよね、でもそのようなロジックは直ちに捨ててください。I THINK という便利で簡単な切り出し方を使いI think he is 25. (彼は25歳だと思う)またはHe's in his 20's と柔軟性をもって応対し方の力を抜いて出会いを楽しみ英会話に挑みましょう。

英語で会話している時あなたの胸はときめいていますか? フィーングとコミュニケーションを重視した英会話師を目指しましょう!英語は感動しながら覚えていくものです。でも決して英語に恋はしないように、恋をすると距離ができます。英語は感動しながら学ぶもの! 単語が日本語化して、間違えて発音している単語を幾つかカタカナでまとめたので参考にしてください。 まずShe(彼女)と Sea (海)を同じように発音している方がいますが、“Sea” は「スィー」なのでスイートをイメージしてスィー。Sea (海)はSee(見る)と同音で、She(彼女)シーとは異なります。 Music-ミュージックでなく、ミューズィックです。Gで発音してはいけません。 チョコレートはチョコレット。レットの部分は短く発音するので「レート」ではありません。 コーヒーはコフィ、Fの発音は歯を下唇にひっかけることに注意して下さい。 美味しくカリッと焼かれたお菓子ワッフルはウォッフル。 Traumaは「トラウマ」ではなく「トォロォマ」 キャリアではなくクリアです。キャリアは伝わりません。You know how important my career is to me。That's why I am studying English! なんて感じで使ってみてください。 Gut 「ガッツ」ではありません、ガットと発音しましょう。日本では根性、または勇気があるという意味で使われてますがGutは内蔵のはらわた(Intistines) という意味です、“Hunch” “Instinct” に類似するので「予感」「虫のしらせ」といった意味も含みますが、“I am gutted” とイギリス人が言ったときは「ぐっと落ち込む」とう意味で、直訳すると「はらわたがえぐられる」と言っているのです。 日本語でよく言う「モチーフ」は「モゥティーフ」です。Tool =ツールはトゥールで『ル」は殆ど発音しないように!

ビジネスやプライベートの席で相手に誤解されたくないですよね。自分の言いたいことを伝え且つ相手にいい印象を与えるには自分らしい英会話を構築し、話すことに自信をつけることが大切です。でも自信のない自分はいつ生まれて、この後どれ位つきまとってくるのでしょうか。英語はまさにプレゼンス、なので自信をつけることから始めていきましょう。 まずレッスンで行うことは実践使える単語やフレーズを覚えること。そして英会話をいろんな意味で総合的に見つめ直し、心を開いて話せれば英会話はエクスタシス(古代ギリシャ)開放感と自由が得られます。

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インホメーション

Yuri Suzuki Layhe 鈴木(レイン)由里

興味と趣味

英語を話すことで国際的にいろんな人と深く通じ合える、メロディとリズム感に溢れる英語という言葉のもつパワーを多くの人に知って欲しい。

英会話を人に伝授する仕事柄、普段欠かさず行っていることは舞台鑑賞。これ!と思った劇は必ず鑑賞する。今迄多くのAリスト俳優の名芝居を目の当たりで観てきた。それぞれから学んだ表現力、発声法、身振り手振を英会話に取り入れることを心がけている。シェイクスピアは悲劇より喜劇がすき。「冬物語」や双子が入れ替わる喜劇「十二夜」はストーリーは発想が日本人離れしているので興味深い。最近一番印象に残った劇は淡路島で文楽を学んだ天才演出家ジュリーテーモアによるシェイクスピアンアダプテーション「真夏の世の夢」テーモアの日本に対する想いや彼女の独創的な感性が取り入れられているのか心打たれるものがあり魅了された。

読書〜特にビクトリア時代のゴシック小説が好き。エミリーブロンテの「嵐が丘」アンラッドクリフの「ウドルホーの謎」ダフニードゥモリエの「レベッカ」など精読。

日本の作家は芥川龍之介、川端康成、三島由紀夫など純文学も素晴らしいと思うがポストモダンもいい。特に村上春樹の作品は彼お気に入りのジャズを文字で表現しているせいか英語で読むほうが不思議とリズム感がある。ちなみに現在読んでいるのは最近ブロードウェイで話題になった自然主義文学者エミールゾラによる「テレーズラカン」疲れた日はE.E.カミングスの 'I Carry Your Heart With Me'の朗読を聴き涙し元気をもらう。またリルケの詞「紫陽花」やカヴァフィスの「オールドマン」は「今」という時間の流れを客観的に表してくれるので無駄な時間を過ごさないよう自己を振り返るために読んでいる。児童文学といったもののオスカーワイルドの「幸福の王子」やサンテグジュペリの「星の王子様」などの名作の中には宇宙からのメッセージが編み出されている。知識だけを集めるのでなく本当に知ろうとする心やウイズダムが作品の中に潜んでいると信じている。

母親の影響で幼い頃から宝石に興味をもつようになった。身につけて着飾より石を眺めたり視察することが好きなのでロンドンのカレッジ The Gemmological Association of Great Britain で宝石鑑定の資格を所得する。昔からストーリーに魅せられ映画が好きだったので2004年から約5年近くのの月日を経て「ピールムク」(33分)と「ダブルヒーリックス」(55分) の国際映画を完成。プロデューサー、スクリプトウライター兼監督業を務めた。同映画はITV チャネルで上映されフリンジフェスティバル (2008年)で公演。